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  • 執筆者の写真Takahiro Sakai

現代曲のピアノレコーディング

更新日:2021年8月21日


11月21日に、スタジオスタ ピオティータさんでジョージ・クラムのピアノ曲を収録してきました。ピアニストは中川 瑞葉さん。現代音楽や室内楽を中心に演奏活動を行っており、2013年にはクラムの曲を収めた「GEORGE CRUMB Makrokosmos,VoL II +」というアルバムもリリースしています。

中川 瑞葉 PROFILE http://spaceshowermusic.com/ds/artist/10468200/

難解な楽譜と、難易度の高い内部奏法の為、演奏できるピアニストも少ないと言われるジョージ・クラム曲ですが、今回は演奏の様子も伝わるようなアングルでビデオ撮影も行いました。

ジョージ・クラムのピアノ曲は、ソステヌートペダルを使った奏法や、内部演奏時の繊細な響きが大切になってきます。そのため、レコーディングに備えピアノの調整を入念にしていただきました。スタジオピオティータさんのピアノは1931年製で、古いパーツをそのまま使っているため、かなり時間をかけて丁寧に調整していただき感激しました。上質で透明感のあるニューヨーク・スタインウェイの持ち味が存分に発揮できるコンディションになっていました。

レコーディングは夜をテーマとした、深遠で不思議な雰囲気の作品なのですが、セッションは終始なごやかに進み、中川さんもリラックスして演奏に集中できたようです。レコーディングスタジオやホールでのレコーディングとも違い、アーティストさんの息遣いを感じながら近距離でコミュニケーションをとりながら行うレコーディングは、こうしたサロンならでは。音にもその感じが色濃く反映できたと思います。

マイクセッティングは、ペダルを踏んだときの不思議なピアノの響きや、弦をはじいたり擦ったりするときの微かな音も埋もれてしまないように工夫しましたが、弱音の後に突然大きな音が登場する曲もあり、広いダイナミックレンジを破綻しないように収録するのに苦労しました。 全9曲、20数分の大作ですが、各曲ごとにユニークな表情があり、音楽的にもオーディオ的にもとても興味深い収録になったと思います。

その中から2曲をお聴きください。




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