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「府中芸術の森劇場ウィーンホール」ピアノ&声楽の収録

  • 執筆者の写真: STUDIO 407 酒井崇裕
    STUDIO 407 酒井崇裕
  • 2015年10月2日
  • 読了時間: 3分

更新日:2月13日


9月24日に、府中芸術の森劇場ウィーンホールで、Youtube用の収録をしてきました。ご依頼いただいたのは小金井音楽アカデミー学院長の玉木豊さんです。今年の春にもYoutubeの収録をしたのですが、次回は是非ともウィーンホールの響きで録音したいとのご要望でしたので、それを実現したかたちになりました。玉木先生は、リルケの詩集から想起される世界をピアノと声によって即興で描いていく融合芸術の試みをされています。

今回の録音は、通常とは少し違ったマイク・アレンジにチャレンジしてみました。豊かな声量で歌いながらピアノを弾く玉木先生の演奏は、サスティンペダルを踏んだ時に、声とピアノが共鳴して、独特な音場をつくります。また、その響きはホール全体に広がっていって、雄大で幻想的な雰囲気を醸し出します。収録前に先生とお話した際、この効果を意識されて演奏されているとのことでした。

これを、余すところなく収録するため、ピアノの大屋根を取り外し、ステージでの配置を工夫しました。

まず、通常のピアノ配置から90度回転し、ピアノの先端が客席に向くような配置。つまり、丁度、歌声が客席に向かって放射される角度に配置し、サウンドチェックをします。音を聞きながら試行錯誤した結果、客席に向かって真正面となる90度より、15度程度角度をつけた配置の方がホール全体に素直な響きが広がることが分かりました。大屋根を外したピアノ上部から放射される音と歌声が融合してホール全体に音が浸透していきます。

この状態を余すところなく収録するため、ピアノ上部に近接マイクを配置、天吊りマイクでピアノ全体の響きと声を狙い、ホール全体の響きを収録するため、客席の中ほどにマイクを配置しました。イメージとしてはピアノと声を震源地とした音が時間軸に沿ってホール全体に広がっていく状態を、良いポイントでピックアップしてあげるというコンセプトです。声とピアノを音楽的にバランスしながら、時間軸の変化と響きの豊かさを狙った複数マイクのバランスを取るため、テスト録音を繰り返します。大屋根を外したピアノ上部に放射される音は、想像していたよりピュアで、高域と低域が素直に伸びており嬉しくなりました。ピアノと声が共鳴している様子もリアルに響いています。


府中芸術の森劇場ウィーンホール

府中芸術の森劇場ウィーンホール

収録した12曲中の1曲のサンプル動画でお聴きください。その効果を感じて頂けるでしょうか?


ピアノと声が奏でるリルケの世界 / Yutaka Tamaki




今回は、ピアノと歌ということで、通常とは違ったマイク・アレンジにチャレンジしてみましたが、収録した音を聞きかえしてみて、ピアノソロの演奏でもこのセッティングを応用できるではないかと感じました。大屋根を外したピアノ上部の音は、澱みがなく響板、弦、鉄骨、フレーム等、ピアノを構成している各部の響きがダイレクトに放射されています。ピアニストにとっては、大屋根のあるピアノの音に慣れているため、外した状態は演奏者側への音がフォーカスせず、敬遠されるものと想像しますが、レコーディングということに限って言えば、この方法は発展的な可能性があると思います。


 
 
 

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