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大倉山夜会 ~第七夜~ 収録 大倉山記念館

  • 執筆者の写真: STUDIO 407 酒井崇裕
    STUDIO 407 酒井崇裕
  • 2020年12月1日
  • 読了時間: 3分

更新日:2月12日

11月11日に大倉山記念館で演奏会の収録をしてきました。演奏者は、吉岡 次郎さん (フルート)、アレッサンドロ・べヴェラリさん (クラリネット)、柿沼 麻美 さん(ファゴット)のトリオの演奏でした。

大倉山記念館

夜会と題されたこの演奏会は毎年定期的にここ大倉山記念館で開催されており、この会場の雰囲気にあったユニークなプログラムで根強いファンを魅了しています。今回の第七夜では、C.ケクランをはじめとして、なかなか生で聴く機会が少ない興味深いプログラミングがされており、夜会という名にふさわしい内容でした。

横浜市指定有形文化財に指定されている大倉山記念館は、昭和7年(1932)「大倉精神文化研究所」の本館として創建されました。創立者の大倉邦彦は実業家で後に東洋大学学長を務めた人物。わが国の教育界・思想界の乱れを憂い、私財を投入して東京の目黒に幼稚園を開いたり、郷里の佐賀に農村工芸学院を開設したりしました。大倉精神文化研究所もそのひとつで、各分野の研究者を集めて学術研究を進めるとともに、精神文化に関する内外の図書を収集して附属図書館も開設しました。

建築様式もユニークで、古典主義建築の第一人者、長野宇平治(1867-1937)によって設計された建物は、一歩、足を踏み入れると重厚で只ならぬ空気を感じます。東西文化の融合を掲げた大倉邦彦の理想に深く共鳴した長野は、古典主義にとらわれることなく、古代ギリシャ以前の”プレヘレニック様式”という世界的にも希少な建築様式を用いたのみならず、東洋の意匠も取り入れ、まさに東西文化が溶け合った独特の様式美を持つ建造物を創り上げました。

ちょっとびっくりしたのは、とてもよく響く荘厳な残響に身体を包まれながら石造りのエントランスを進みホールへ足を踏み入れると、すっと空気が変わって、静謐で厳粛な雰囲気の空間が現れ、何か特別な場所に立ち入ったのだと感じます。この音響コントラストが異空間を演出しているように感じ、音響的にも設計者の意図があったことを強く感じます。幾何学模様の天井は写真のようになっており、音響設計の様式としてもとても興味深い建物でした。

大倉山記念館

こうした独特な会場にふさわしく、幻想的で誰にも知られずに、山の中で鳴り響いていたような神秘的な雰囲気の演奏に、皆さんご満足の様子でした。この場所を演奏会場として選んだ、株式会社ファインミューズ Fine Muse Co., Ltd.さんのセンスの良さが際立ちます。

収録ですが、コンサートホールのような吊りマイク装置はないため、ステージ前にスタンドを立て、ワンポイントで収録することにしました。会場にいらっしゃるお客様の視界を妨げることなく、また、よいポイントで収録できるよう、リハーサルを通じてベストなセッティングを探ります。映像の方もコンパクトなアクションカメラが活躍。モバイルバッテリーと一緒にセッティングすれば目立つこともなく長時間撮影も可能です。


大倉山記念館

当日の演奏から一部をご紹介します。




 
 
 

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