マイクロ多孔質吸音球体バッフルを用いたABステレオ録音の音響特性評価
- STUDIO 407 酒井崇裕
- 7 時間前
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はじめに
より自然なステレオ録音を目指して、マイクロ多孔質吸音球体バッフルを用いた収録方法を検討中である。マイクロホン近傍にバッフルを設置する方法には、ジャクリンディスク・システムやシャルラン・ヘッドなどがあり、また、球体を利用する方式にはSCHOEPSのKFMシリーズなどがある。
本システムの意図は、HRTF(頭部伝達関数)を用いたバイノーラル録音ではなく、ラウドスピーカでの自然なステレオ再生を目指すものである。バッフル型の派生形と位置付けることができる。従って、NEUMANN KU100が意図する録音とは違い、両耳間時間差(ITD)および両耳間レベル差/強度差(ILD/IID)のコントルールによって、より自然なステレオ録音を目指す。
時間差や強度差は周波数に依存的であり、従って、バッフルの形状やサイズ、また、マイクロホンの間隔がパラメータとして効いてくる。ベストなセッティングを探るには、実際のレコーディング現場での試行錯誤が必要であるが、事前情報の把握としてシミュレーションに基づいた特性評価を行った。
マイクロ多孔質吸音球体バッフルを用いたABステレオ録音システム:プロトタイプ

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