top of page

ピアノ&声楽の収録(府中の森芸術劇場)

  • 執筆者の写真: STUDIO 407 酒井崇裕
    STUDIO 407 酒井崇裕
  • 2017年2月22日
  • 読了時間: 2分

更新日:2月13日


2月10日に府中の森芸術劇場ウィーンホールでピアノと声楽の収録をしてきました。この日は朝から夕方まで、幼稚園の演奏会の収録があり、その後、撤去も慌ただしく直後の再セッティングの収録で忙しい日でした。

収録はこのブログでも何回かご紹介している玉木豊さんのピアノ演奏に合わせた声楽です。2015年にピアノスタジオから始まったこの収録も回を重ね、玉木さん独特の世界観を描く収録方法を探ってきました。ピアノ演奏をしながら豊かな声量で歌うスタイルも音楽的に特異ですが、その響きは、声とピアノが共鳴し、その響きがホール全体に広がって壮大なサウンドイメージを創り上げます。生で聞いた時の印象を何とか録音に落とし込もうと実験的な収録方法を探ってきましたが、今回の収録はかなり手ごたえのあるものになりました。

会場は、府中の森芸術劇場のウィーンホールで、このホールの売りでもある、残響可変装置によって残響をコントロールしました。ホール天井に432本の白い筒状のパイプの棒が設置されてあり、ホールの残響時間を調節することができます。装置は電動で調節が可能で、空席時には2.16~2.67秒、満席時には1.8秒~2.2秒まで変化させることが可能です。長さ2.2メートルのパイプをいっぱいに出した状態と格納した状態では、約0.5~0.6秒の残響の差をつけることができる計算です。これまで、12段階(0:ライブ-12:デッド)の7、6、と響きの程度を変えて収録してきましたが、今回は、真ん中より若干響く方向の5としました。

ピアノは声と響きが一体になるように、大屋根を外し、ステージ中央に約15度の角度をつけて配置しました。発せられるピアノと声が震源になってホール全体に伝搬し響きが溢れるようなイメージです。マイクは、ピアノ上部から音源を狙い、ホールとピアノ&声が混然一体となった響きを吊りマイクで捉えるセッティングとしました。


収録曲は全7曲で、すべてピアノと歌の即興曲でした。リルケの詩集から想起される世界をピアノと声で表現する内容で、演奏前に詩集を読み、浮かんだイメージですぐさま演奏するというスタイルで収録していきました。印象主義、象徴主義のドイツ語詩人として著名なリルケは、オーギュスト・ロダンとの交流を通じて、その芸術性に影響を受け、詩という言語表現を深化させたことで知られています。玉木さんは、そうしたリルケの詩の世界を、ピアノと声によって即興で描いていく融合芸術の試みをライフワークとして取り組んでいらっしゃいます。


府中の森芸術劇場

収録した一部をお聴きください。



 
 
 

コメント


STUDIO 407 Slogan

卓越した技術と深い音楽性を探究されるハイレベルなピアニスト、そしてすべてのクラシック音楽家の皆様へ。 STUDIO 407は、あなたの演奏表現を、単なる記録ではなく、時代を超えて輝きを放つ芸術作品へと昇華させるための専門レコーディングサービスです。​

【私たちの使命】

私たちの使命は、単に音を記録することではありません。 あなたの音楽に宿る魔法、表現に込めた情熱、そして一音一音に注がれる魂のすべてを深く理解し、受け止めること。その尊い響きを、色褪せることのない最高品質の音源として結晶させ、世界中の聴衆のもとへ届けること。それこそが、私たちの存在意義です。

【私たちが提供する、揺るぎない価値】

最高峰のピアノと、理想を追求した音響空間

コンサートグランドピアノの豊潤な響きを、最も繊細なピアニシモの息遣いから情熱的なフォルテのうねりまで演奏のすべてを忠実に、そして艶やかに描き出します。

音楽的対話でビジョンを共有する、専門エンジニア

私たちのエンジニアは、技術者であると同時に、あなたの音楽の第一の聴衆であり、理解者です。クラシック音楽への深い造詣を基にした「音楽的対話」を通じてあなたの音楽的ビジョンを正確に共有し、理想のサウンドを共に創り上げるパートナーとなります。

演奏家のキャリアを支える、多様な録音プラン

​​​​世界に通用するCD・配信音源の制作、国際コンクール提出用の高品位な録音、そして大切なリサイタルの記録まで。あなたのキャリアにおける、いかなる重要な局面においても、最高のクオリティでお応えします。

あなたの才能を、世界が待っています。 さあ、その素晴らしい音楽を、世界に解き放つ次の一歩を踏み出しましょう。

レコーディングに関するご相談や質問など、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。あなたの夢を実現するパートナーとして、私たちが共に歩んでまいります。

事業者名

STUDIO 407(スタジオ ヨンマルナナ)

運営統括責任者

酒井 崇裕

所在地

〒221-0063
神奈川県横浜市神奈川区立町23-36-407

電話番号

090-6473-0859

メールアドレス

ozzsakai@gmail.com

URL

https://www.studio407.biz

ピアノラジオ番組:二人の司会者が収録中
  • Youtube
  • Facebook
  • Instagram
  • note_logo
  • X

​© Copyright 2025 STUDIO 407 

bottom of page