top of page

生楽器はやっぱり良いですね! One Day Festival

  • 執筆者の写真: STUDIO 407 酒井崇裕
    STUDIO 407 酒井崇裕
  • 2014年7月13日
  • 読了時間: 3分

更新日:6月29日


生楽器はやっぱり良いですね!7月12日(土)、私のレコード会社時代の師匠のお手伝いで、One Day Festivalのライブ収録に行ってきました。この One Day Festival なのですが、ソウル在住の音楽家パク-チャンス氏の呼びかけの下、2014年7月12日に韓国・中国・日本三カ国各都市で150公演(出演アーティスト計94組)が同時開催するという壮大なプロジェクト。コンセプトは、三カ国の観客すべてが同じ日、同じ時刻に特別な経験を共有し、相互に演奏者を交換しながら理解を深め、韓国・中国・日本の新たな文化交流のありようを模索していくというもの。我々はその一公演という位置づけでした。

One Day Festival 2014 in Tokyo

出演者は

原田依之 ピアノ

杵屋三七郎 歌・三味線

ノルムマチ

金株弘 チャング・ケンガリ・ジン・唄

李鎬沅 チャング・ケンガリ・ジン・コーラス

吳玹朱 チャング・ケンガリ・ジン・テピョンソ・コーラス

張理香 カヤグム

郭宰赫 ピリ・テピョンソ

趙寿玉 舞踊

日韓のアーティストが共演するとても興味深い内容でした。特に、日頃、耳にしたこのとのない韓国の楽器が響きを体験できたのは貴重な体験でした。恥ずかしながら、楽器の名前すら知らず、いったいどんな音が出てくるのかドキドキでした。簡単に楽器の紹介です

・チャング:両面太鼓で、左右の皮は音が異なり、左側は先端が丸いものがついているクングルチェという桴を使うか、平手で叩く。右側は竹でできた桴のヨルチェをしならせながら叩く。

・ケンガリ:韓国の金属製打楽器。小型のドラ

・ジン:金属製の打楽器です。品質のよい黄銅で作られており、農楽に使われるジンの直径は平均37~38cm前後、宮中音楽に使われるものはそれよりも少し大きく、巫俗音楽には少し小さいものが使われます。

・テピョンソ:管楽器。ちゃるめらを想像するとイメージしやすい。見かけよりとても大きな音が出る。

・カグヤム:韓国を代表する12弦の琴、カヤグム(伽倻琴) 正倉院に新羅琴として伝存していることで よく知られている。

・ピリ:ダブルリードの縦笛。ピリは、長い歴史の中でも原型を保つ数少ない楽器の一つ。

画像で音のイメージをお伝えするのは限界がありますが、一言で言って、賑やか!といっても、お祭り騒ぎという感じではなく、伝統に裏打ちされた品の良さみたいなものが漂ってくるアンサンブルでした。

打楽器が高揚感を高めていくのですが、韓国琴(カヤグム)と節のある唄回しが、ゆったりとした歴史の時間の流れを感じさせてくれる。構成としては、打楽器、弦楽器、管楽器そして声というアンサンブルなのですが、これまで聞いたことがないような音楽体験でした。韓国の伝統的アンサンブルに加え、フリージャズ・スタイルの原田依之氏のピアノが絡んでいくコラボの曲は、もう何だか異次元空間。曲もインプロビゼーションで演奏され、現代音楽にも通じるようなアートな世界観で全身からアドレナリンが噴出といった感じでした。

そして忘れてならないのは、杵屋三七郎氏の三味線と歌。民族的な血の情熱を感じさせてくれる韓国勢とは対照的に、芭蕉の句のような日本的な静寂な時間が、ああ、やっぱり自分は日本人なんだなぁと感じさせてくれる好演でした。間の音楽と歌というか、無音の中に音楽が宿るといった印象を受けました。

文章で音楽体験を綴るのは、やはり伝えきれない空しさが残りますね。機会があったら是非、こういう音楽も聞いてみたら面白いと思います。


ree

録音の方で感じたのは、やはりプレイヤーがうまいと、苦労がないということですね。未経験の楽器でどんな音が出てくるのか?といった状況でしたが、奏者が楽器をコントロールできているセッションは録音するのに苦労がありませんね。総じてダイナミックレンジも大きく帯域も広い音楽でしたが、あっさりと作業が進んだという印象でした。

 
 
 

コメント


STUDIO 407 Slogan

卓越した技術と深い音楽性を探究されるハイレベルなピアニスト、そしてすべてのクラシック音楽家の皆様へ。 STUDIO 407は、あなたの演奏表現を、単なる記録ではなく、時代を超えて輝きを放つ芸術作品へと昇華させるための専門レコーディングサービスです。​

【私たちの使命】

私たちの使命は、単に音を記録することではありません。 あなたの音楽に宿る魔法、表現に込めた情熱、そして一音一音に注がれる魂のすべてを深く理解し、受け止めること。その尊い響きを、色褪せることのない最高品質の音源として結晶させ、世界中の聴衆のもとへ届けること。それこそが、私たちの存在意義です。

【私たちが提供する、揺るぎない価値】

最高峰のピアノと、理想を追求した音響空間

コンサートグランドピアノの豊潤な響きを、最も繊細なピアニシモの息遣いから情熱的なフォルテのうねりまで演奏のすべてを忠実に、そして艶やかに描き出します。

音楽的対話でビジョンを共有する、専門エンジニア

私たちのエンジニアは、技術者であると同時に、あなたの音楽の第一の聴衆であり、理解者です。クラシック音楽への深い造詣を基にした「音楽的対話」を通じてあなたの音楽的ビジョンを正確に共有し、理想のサウンドを共に創り上げるパートナーとなります。

演奏家のキャリアを支える、多様な録音プラン

​​​​世界に通用するCD・配信音源の制作、国際コンクール提出用の高品位な録音、そして大切なリサイタルの記録まで。あなたのキャリアにおける、いかなる重要な局面においても、最高のクオリティでお応えします。

あなたの才能を、世界が待っています。 さあ、その素晴らしい音楽を、世界に解き放つ次の一歩を踏み出しましょう。

レコーディングに関するご相談や質問など、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。あなたの夢を実現するパートナーとして、私たちが共に歩んでまいります。

事業者名

STUDIO 407(スタジオ ヨンマルナナ)

運営統括責任者

酒井 崇裕

所在地

〒221-0063
神奈川県横浜市神奈川区立町23-36-407

電話番号

090-6473-0859

メールアドレス

ozzsakai@gmail.com

URL

https://www.studio407.biz

ピアノラジオ番組:二人の司会者が収録中
  • Youtube
  • Facebook
  • Instagram
  • note_logo
  • X

​© Copyright 2025 STUDIO 407 

bottom of page