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ピアノレコーディング:実験的な試みについて

  • 執筆者の写真: STUDIO 407 酒井崇裕
    STUDIO 407 酒井崇裕
  • 2014年10月19日
  • 読了時間: 2分

更新日:2月13日


ピアノの録音は伝統的な方法はあるにせよ、完全に確立した録音方法が存在していないことは、ピアノという楽器をとらえる難しさを表しており、また、それ故、レコーディング・エンジニアの価値観や世界観によって様々な録音方法が試されているのだと思います。

少し思う所があって、これまでのマイクアレンジとは違ったアプローチでピアノレコーディングをしてみたいと思い、10月9日に、実験的な録音をしてきました。場所は、いつもお世話になっている、B-tech Japan TOKYOさんのピアノ・スタジオで、ピアニストは、航(Koh)さんです。

航さんのご紹介を少し。

航さんは現在、東京および日本各地とNYCで活動しているピアニストで、Dave Miller(ds)、Sean Ali(bass)との共演、ソロ演奏、 ヤブコギ(なお、金子泰子 柿沼朋音、大寺航)、参加ユニット等で演奏活動を展開しています。CDリリースおよびネット配信も積極的にしており、アルバム「Do-Chū」(2010年リリース)、「Tension」(2011年リリース)は、CDジャーナル、ミュージックマガジン、リズム&ドラム・マガジン等、各音楽雑誌や音楽評論家より高い評価を得ている注目のアーティストです。

航さんの描き出す世界は、吉田文子氏(国立音楽大学准教授)、グレーテ・デッヒラー氏(ウィーン国立音楽大学教授)にピアノを師事したクラシックのバック・グラウンドを土台として、自由かつ斬新、そして時に過激で、瑞々しい心象風景を描き出すユニークな音楽世界です。自らのホームページで、「まぜこぜ・チャンプルー音楽 ピアノ弾き語り」と題しているのがピッタリとくる、ジャンルやカテゴリーという言葉が不毛に響くような異色のアーティストです。

そんな航さんは、今回の実験的な録音にピッタリ。こちらの意図を理解していただき、ピアノの様々な響きを活かした前衛的な楽曲を準備して頂いた上、比較対象としても最適なモーツァルトのソナタも準備してくれました。今回録音したオリジナル曲の方はXCREAMで近日発売予定とのことです。とても楽しみです。

さて、試してみた録音手法のテーマですが、古くて新しいというか、誰しもが気にかける点だとは思うのですが、位相処理とステレオ・イメージの関係、演奏の生々しい手掴み感と楽器全体の響きの両立、距離感と空気感といったところです。一般的によく採用されるマイクアレンジから大胆に変更して録音してみました。手法は実験的ですが、奇をてらった音を狙ったのではなく、あくまでも自然かつリアリティのある録音を目指しました。

以下、音源サンプルです。


ピアノレコーディング
 
 
 

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