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  • 執筆者の写真Takahiro Sakai

録音業者を選ぶポイント  -成功するはじめての演奏会録音- ④

更新日:2021年8月21日


録音を依頼する ー録音業者の種類ー

1.出自からみる録音業者の類型

前回までは自前で録音する場合に必要となる録音機器の種類について整理しました。今回は、録音を業者などに依頼する場合について綴ります。まず、演奏会や発表会などの録音を請け負ってくれる業者や個人は、想像以上にたくさん存在します。また、出自というかルーツも様々でバラエティに富んでおり、それぞれ独自の強みをアピールしています。以下は大まかな出自から見た録音業者の類型をまとめたものです。

①作曲家やアレンジャー系

②音楽プロデューサーや音楽レーベル系

③演奏家・ミュージシャン・アーティスト系

④音楽貸スタジオ・録音スタジオ系

⑤映像制作会社・映像スタジオ系

⑥イベント制作会社系

⑦レコーディング・エンジニア系

⑧オーディオ愛好家系

⑨ピアノ調律師系

⑩録音を趣味としている個人

2.カラーを知り、選択の参考にする

ご覧の通り、出張録音してくれるところは、幅広い分野にまたがっていますが、お察しの通り、類型はハッキリと線引きができるものではなく、密度の差のように浸透的になっていると思います。例えば優れた音楽プロデューサーであれば、作曲もアレンジも録音エンジニアリングもできてしまいますし、レーベルやスタジオ経営もやっている方もいらっしゃいます。ただ、傾向として大きく見ると、音楽そのものを創る仕事を出自とした制作系(①~③)、スタジオや機材をリソースとした経営系(④~⑥)、専門的な知識や技術を使ってサービスを提供する技術系(⑦~⑨)と大別できるように思います。⑩の趣味を仕事にしている個人は情報としてよく把握できないのですが、プロも顔負けのレベルから素人のレベルまで差が激しいように想像します。

3.発信しているメッセージを感じ取ろう

ここからは、まったく個人的な意見になりますが、録音の仕上がりを考えた場合、ルーツや属している組織による要因より、その個人の仕事への取組み姿勢や力量、もっと言えば音楽に対する熱意や考え方が大きく影響するように思います。音から受ける印象というのは定量的に表現することが難しい質感の世界なので、詰まる所いかに人間の感覚や感情に訴求するかということに尽きます。こうした質感を扱う録音の仕事はその人の人間性や人柄が現れてくるように思います。もちろん、ある一定の知識と技術を持っているという事を前提にした話ですが。ですので、皆さんが録音の依頼先を探す場合、その業者や人がホームページなどで発信しているメッセージを感じ取って目星をつけるのもよいと思います。

次回は、録音業者の得意としているところ、売りとしてアピールしている要素の類型を整理してみます。

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