8月9日にタカギクラヴィア松濤サロンでピアノのレコーディングをしてきました。ピアニストは山本麻紀さんです。
山本麻紀さんプロフィール
https://www.facebook.com/maki.yamamoto.cqi
愛知県立芸術大学ピアノ課程卒業後、1989年秋より東欧ハンガリーへ渡り、国立リスト音楽院にてピアノ及び室内楽を学ぶ。
1992年より同校専属伴奏講師をつとめ後進の指導に従事するとともに、声楽・管弦楽器奏者のコンサート・レコーディング等の伴奏者、ソリストとして演奏活動を行う。傍ら、ARDミュンヒェン国際、マルクノイキルヒェン国際、済州島国際等のコンクールおよび音楽祭などでの公式伴奏者を務める。
また初版本復刻出版社である、フランスのEditions Fuzeau社より出版されたLiszt及びChopin初版にまつわる、編纂者のエッセイの日本語訳を手がけている。
久保浩氏、Miklos Gyorgy氏、Rados Ferenz氏に師事。
共演CD:
「Name Game」Andras Fejer(ベルリン放送響ソロ・トロンボーン)
「Rhapsodie Ni_oise」Csaba Krenyan(クラリネット)
「On My Way」Roland Szentpali(チューバ)
「Bass Trombone Carnival」Matyas Veer(バス・トロンボーン)
「The Hungarian Corpus Sound」Corpus Quartett
レコーディングで使用したピアノは1912年製ニューヨーク・スタインウェイCD368で通称ルイスと呼ばれているピアノです。1900年代初頭は、まさに巨匠達の時代真っ只中。近代クラシックの黄金時代を歩んできたピアノです。タッチに鋭敏に反応する音色は、演奏者の心にダイレクトに語りかけてきます。ピアニッシモでは香るような繊細さ、また、フォルテッシモでは大地に轟くような力強さを兼ね備えています。音色パレットのレンジがとても広いため、豊かな表情を描くポテンシャルを持つ一方、弾きこなすのがなかなか大変な楽器でもあります。
山本さんは、そうした楽器との出会いを楽しんでいる様子でもあり、また、楽器が語り掛けてくる響きにひたすら耳を傾け、楽器に寄り添いながらご自身の音楽を奏でようとしている様子でした。
今回、モニター・スピーカーはタカギクラヴィアさん所有の「musikelectronic geithain」をお借りました。ドイツ生まれのこのモニター・スピーカーは、原音忠実再生だけを求めて開発され、その評判は瞬く間に広がり、ドイツ国営放送の標準統一モニターに採用されました。現在ではベルリン・フィルハーモニーやドイツの著名オペラハウスなどにもインストールされ高い評価を得ているスピーカーです。同軸構造となっており、明瞭な音の解像度と精緻な音像が特徴。まさにドイツ的なスピーカーという印象でした。同軸ゆえだと思うのですが、リスニング・ポジションにかなり気を使う必要があり、また、スピーカーの設置も精度高く詰める必要があると感じました。
セッションはJ.S.バッハの7曲に加え、Max Richterの曲を1曲収録しました。どの曲も編集はせず、途切れなく流れた楽器との対話をそのまま残しました。
収録した中から、2曲ご紹介します。
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